煙台概況――地理と位置

　　煙台市は中国山東半島の東部、黄海と渤海に面した位置にあり、“環渤海経済圏”の重要都市となっている。山東省が認定した“山東半島製造業基地”の中心的な構成都市の一つでもあり、日本との往来も非常に便利がいい。

　　煙台概況――行政区画

　　煙台市の総面積は1.37万平方キロメートル、総人口は 646万人であり、山東省の第二大経済強市になっている。管轄は、芝罘区、福山区、莱山区、牟平区、蓬莱市、龍口市、招遠市、莱州市、莱陽市、海陽市、栖霞市、長島県の12の県級行政区域のほか、多くの外国企業投資を誘致するため、煙台経済技術開発区、煙台輸出加工区、APEC工業パークという3つの国家級パーク、9つの省級経済開発区と北部沿海産業地帯を特設。海外投資者の煙台市における投資・起業活動に対し、幅広い選択空間を提供している。

　　煙台概況――陸上交通

　　煙台市の鉄道・道路網は非常に発達しており、すでに6000キロの道路が開通している。鉄道は煙台市を縦貫する藍煙鉄路に加え、建設予定の黄驊鉄路では、煙台と北部沿海産業地帯とを結ぶ。また、すでに開通した黒龍江省同江―海南省三亜間の同三高速道路と2006年竣工予定の煙台―大連間の鉄道フェリー路線は、煙台と東南・東北経済圏との距離を縮め、南北ユーラシア大陸を結ぶ交通の要になるものと期待されている。

　　煙台概況――海上交通

　　煙台市には、4つの国家1類開放港を含む9つの港があり、1万トン級のバース(碇泊地)も31を数える。通航国家・地区は70以上に及び、日本の関東、関西へ週7便の定期直航便が運航。日本、韓国、香港、シンガポールとのコンテナ輸送業務も行われている。

　　煙台概況――航空交通

　　煙台市の航空交通は非常に便利で、国内・国際54路線、週140便が運航。大阪(週2便)、韓国の仁川(週18便)と大邱、香港への直行便がある。

　　煙台概況――総合力

　　煙台市は、中国の都市総合力ランキング上位50、都市投資環境ランキング上位40にいずれも名を連ねており、2004年のGDPは198億ドル、1人当たりのGDPで3049ドルを実現した。経済成長率は中国最初の14の沿海開放都市の中でナンバーワンである。このほど日本貿易振興機構(JETRO)が発表した、在中日系企業による中国67都市に対する投資環境の満足度調査でも、煙台市はトップに選ばれている。そして、中国社会科学院が発表した、中国600余都市に対する社会秩序綜合評価の調査でも、煙台市は第七位に並べ、中国最も安全都市の一つである。

　　-全国都市総合力上位50都市

　　-全国投資環境上位40都市

　　-中国の最も魅力ある十大都市賞

　　-中国人間居住環境賞

　　-全国優秀観光都市

　　-国家環境保護モデル都市

　　-国際ブドウ・ワイン都市

　　煙台概況――対外経済貿易交流

　　煙台市は中国政府が初めて批准した14の対外開放都市の一つであり、対外交流や経済合作が盛んに行われている。国外11都市と友好合作都市関係を結んでおり、日本では大分県別府市と岩手県宮古市。

　　また、煙台市はアジア・太平洋経済貿易の中心都市でもあり、これまでに4回APEC会議、6回国際青果博覧会などが開かれた。うち国際野菜¬果物博覧会は国務院の批准を受け例会となり、毎年の9月23日から26日にかけて開催されることが決まった。

　　煙台概況――外資導入と輸出入貿易

　　1984年の対外開放以来、煙台市は200余億ドルの海外投資を受け入れており、実際の利用外資額は117.5億ドルにのぼる。

　　現在、世界上位500社にランキングされる有名国際企業40社以上が、煙台市で投資を行っている。その有名国際企業は、日本の三菱マテリアル、三井物産、豊田通商、電装、矢崎、荏原、厚木、本田トレーディング、旭化成、出光興産、伊藤忠商事、アサヒビール、ニチレイ、トーメン、韓国のLG、現代、SK、大宇総合機械、米国のGM、デルフォイ、フィリップス、フランスのELF、トータル、ドイツのGB、HUFF、台湾のFOX CONNなど。2004年、煙台市の輸出入貿易額は80億ドルで、うち輸出が44.9億ドル。日本は煙台市の最も重要な経済貿易合作パートナーとなっており、2004年の対日輸出入貿易額は16.92億ドルで全市総額の約21.2%を占めた。煙台市が行う対外経済貿易活動のうち、日本は第二の相手国となっている。

　　煙台概況――煙台市の日本人

　　煙台市と日本の交流の歴史は長く、秦の始皇帝時代にまで遡ることができる。煙台は日本でも知られる徐福の故郷であり、日本へ向かった“七福神”の出発地でもある。日本人にとって煙台は、投資のみならず居住・生活面においても“楽園”となっている。統計によれば、現在、長期滞在の日本人は約5000人。市内には多くの日本式レストラン、温泉、各種マンション、ショッピングセンター、娯楽施設などが揃っており、“あまりに楽しくて、帰るのを忘れるほど”と口にする人が少なくない。

　　特にアピールしたいのが、ハイクラスな4ヵ所のゴルフ場と1ヵ所の深海温泉だ。現在、これらのゴルフ場は、煙台在住の日本人の間で最も人気のレジャースポットとなっている。

　　-龍口南山ゴルフ場：全体計画108ホール、観光・レジャー面での総合サービスはアジアでも評判で、VIPクラスの待遇を享受することができる。

　　-牟平ゴルフ場：36ホール、海岸、松林、島嶼の景観が一体となっており、市区に隣接する立地から、ビジネス客の休暇地として人気が高い。

　　-海陽旭宝ゴルフ場：36ホール、海岸に面しており、離島リゾートの感覚を味わうことができる。世界ゴルフ協会によって、2004年の最も魅力あるゴルフ場に推薦された。

　　-深海温泉：“東方のハワイ”と言われる牟平区の養馬島観光リゾート地にある“養心苑”は全国初めの深海温泉であり、華東地区で最も大型の露天温泉でもある。

　　産業状況――主要産業

　　機械製造業、電子情報業、食品加工業、紡績服飾業、黄金か工業が、煙台市の製造業と加工貿易における重点発展産業となっている。

　　産業状況――機械製造業

　　現有企業数：2500社以上

　　主な産品：自動車および自動車部品、船舶、建築機械、ディーゼルエンジンおよび部品、工作機械、冷凍冷房設備、電線ケーブルなど

　　自動車ボディーの主な産品：セダン、バス、大型トラック、箱式トラック、コンテナトレーナ、オイル車、クリーン車

　　自動車および部品製造業の概況

　　自動車生産ライセンス所有企業：15社。うち乗用車生産企業1社、商用車生産企業14社。自動車部品生産企業：190社。

　　比較的規模が大きな生産企業：

　　☆上海GM東岳汽車公司

　　上海GMの第二の乗用車生産基地で、煙台経済技術開発区に位置する。山東省最大の乗用車生産企業であり、設計年間生産能力45万台。パンチプレス、溶接、ニス塗装、総合加工などを手掛ける。2005年2月、上海GMが最新の“シボレー”は煙台で生産できた。これはGM自動車が1999年中国で生産を始めてから、ビュイック、キャデラックに次ぎ、新たなブランドを世に出す。

　　☆客車(大型乗用自動車)製造企業――煙台舒馳客車有限公司

　　交通部指定客車生産企業

　　産品：6～12メートルの各クラス客車

　　年間生産能力：3000台

　　☆商用車製造企業――一汽山東汽車改装廠

　　一汽集団子会社で、山東省による重点発展支持を受けている。鋳造、パンチプレス、機械加工、リベット溶接、熱処理などの能力を備える

　　年間生産能力：各種商用車1.2万台、ドライブブリッジ15万セット

　　比較的規模が大きな部品生産企業：

　　☆煙台矢崎汽車配件有限公司

　　2001年設立、日本矢崎の独資企業

　　産品：自動車ワイヤーハーネスおよび鋳型

　　製品は主に国外市場へ販売されており、2004年の輸出額は7000余万ドル

　　☆煙台駿輝鋳型有限公司

　　2004年1月設立、世界上位500社にランキングされるHondaグループ連結子会社など4つ企業

　　産品：自動車、家電の鋳型及びその部品

　　☆煙台HUFF汽車鎖有限公司

　　1994年設立、ドイツHUFFGmbhとの合弁企業

　　産品：自動車用キーセット

　　年間生産能力：50万セット。70%を国外に輸出

　　認証：QS9000，VDA6.1,IS09902

　　☆タイヤ生産企業――山東玲瓏橡胶有限公司

　　1975年設立、中国10大タイヤメーカーの一つ

　　年間生産能力：バイアス(ダイアゴナル)タイヤ400万セット、半鋼タイヤ100万セット、ステンレスタイヤ100万セット

　　認証：認証：QS9000，VDA6.1,IS09901

　　☆上海通用東岳動力総成公司(動力総成工場)

　　総投資6.9億ドル、元一汽-大宇(煙台)汽車発動機有限公司

　　敷地面積が1.8万平方キロメートルのSGM動力組み立て生産基地を建設する

　　年間生産能力：エンジン、ギアボックス各30万台

　　発展の優位性

　　◇山東経済のめざましい発展は自動車市場の需要を牽引している

　　◇煙台市には長い自動車工業発展の歴史があり、自動車産業における豊富な労働力資源、熟練した技術者、ハイレベルな研究開発スタッフを有している

　　◇教育水準が高く、十分かつ優秀な労働力資源を提供できる

　　◇上海通用汽車有限公司が煙台市に進出したことにより、自動車および部品産業に大きな発展チャンスをもたらしている

　　◇恵まれた地理的条件から、国際自動車工業の産業移転に有利。500キロ圏内に済南、青島、大連、瀋陽、北京、天津、連雲港、ソウルなど、1000キロ圏内には上海、長春、太原、鄭州、合肥などの都市がある

　　◇中国の影響力を有する自動車集団がすでに煙台に拠点を構え、産業グループを形成している

　　上海GM汽車――東岳汽車公司

　　北方ベンツ重型汽車――北方ベンツ(煙台)公司

　　一汽集団――山東汽車改装(蓬莱)

　　重汽集団――重汽煙台改装廠

　　発展目標

　　◆生産量目標：05年――乗用車17.6万台、商用車6.4万台

　　07年――乗用車30万台、商用車12.1万台

　　10年――乗用車48万台、商用車21.8万台

　　◆セールス目標：05年――58億ドル

　　07年――106億ドル

　　10年――132億ドル

　　発展計画

　　発展奨励

　　◆完成車および組み立て部品

　　◆国際市場競争への参入に有利な産品

　　◆自動車の電子化産品

　　“東岳汽車”組み立て体系の建設

　　◆多数の国外部品メーカーの参入を奨励し、絶えず新製品の需要に応える

　　◆完成車、エンジンとギアボックス部品に重点を置く

　　◆パーク内を中心に、良好な投資政策を行い、集中的な発展をめざす

　　◆現地企業との“接ぎ木役”となり、技術水準をアップさせる

　　商用車

　　◆開発と導入を結合し、絶えず新型の高級客車を送り出し、市場需要に応える

　　◆先進技術を導入し、商用車の新製品を開発する

　　◆国外企業を誘致し、エンジン組み立て、シャーシー(車台)部品を重点的に発展させる

　　◆新型の特殊専用自動車を開発する

　　自動車部品の発展計画――パークの設置

　　部品メーカーの煙台での有効的な発展のため、三大パークと特色ある部品パークを特設する

　　● 上海GM東岳汽車公司部品組み立て基地

　　●日・韓・米自動車工業パーク

　　●国内自動車部品組み立て基地

　　●特色ある部品パーク：各県市区に形成されている産業面の優位性を生かし、積極的に本地区での完成車組み立てを進めると同時に、大々的に国内主流車種の国際市場競争への参加を推進する

　　船舶製造業

　　概況

　　現在、各種船舶の製造、修理企業は80社以上

　　造船能力：積載重量30万トン

　　主要船舶：海洋工作船、豪華遊覧船、貨物船、全回転ダグボート、漁船など。日本、シンガポール、タイ、欧米など10以上の国と地域に輸出されている。

　　船舶関連産品：船舶用鋼材、クレーン設備、鉛酸蓄電池、船舶用ケーブルなど。

　　煙台ラッフルズ船業(Raffles Shipyard)有限公司は1994年設立、主な製品は海洋工事船舶、豪華ヨット、海上石油施設などである。2004年、製品輸出は2億米ドルに達した。

　　発展の優位性

　　地理的優位性

　　全長906キロに及ぶ海岸線を有しており、沿海部の地質、水文、気象条件に恵まれている。冬は寒すぎず、夏は暑すぎずという気候。船舶工業発展に優位な自然条件を備えており、造船所建設にとって理想的な立地といえる。煙台港は国家水路運輸における枢軸港であり、世界70以上の国・地域の100以上の港と結ばれている。

　　強力な生産能力

　　冶金、機械、軽工業などが発達しており、済南鉄鋼工場の30万トン級鋼板切断センター、煙台氷輪集団の空圧機、鋳造工場、華源莱動内燃機有限公司の数多くの工作機械と付属品、クレーン設備などを有する。

　　良好な発展ステージ

　　9つの港のうち、国家1類対外開放港は4港、万トン級以上の碇泊地も31ある。一般貨物港の最大水深は16メートル、最大停泊能力は10万トン。コンテナ港の最大水深は14メートル、最大停泊能力は5万トン。現在建設中の八角港の最大貨物停泊能力は25万トン、タンカー港の停泊能力は30万トンに達する。このほか、三大造船基地の建設計画もある。

　　1・開発区八角修造船基地

　　国家級開発区である煙台経済技術開発区套子湾西側に位置しており、陸地部分の計画面積は10平方キロメートル、海岸線部分は7キロに及び、建設中の八角深水港区と接している。同基地の海岸部分は天然の弓形で、東向きに口を開き、西北にある山と丘に遮蔽される地形となっている。近海海域の水深は10～15メートル、平均潮差(満潮時と干潮時の海面の高さの差)は1.53メートル。海域の地質構造は大部分が泥質粉砂層、粉砂層、粘土層、亜粘土層、基岩層となっており、安全な地質条件から大型造船所の建設に適しているといえる。

　　2・蓬莱泊子東造船基地

　　半月型港湾の蓬莱市西城臨港工業区内にあり、陸地部分の計画面積は20平方キロメートル、海域部分の面積は10平方キロメートル。同基地の奥地部分は広く、付近には多数の山や丘がある。陸地部分は粉質粘土で、侵食帯部分は穏やかな海岸線になっており、土砂の沈積はみられない。海岸線は4キロ、近海海域の自然水深は10～12メートル、平均潮差は1.86メートル。海域の地質構造は大部分が粉細砂層、細砂層、粘土層、基岩層となっており、安全な地質条件から大型造船所の建設に適しているといえる。

　　3・龍口湾造船基地

　　同基地は龍口湾の東側に位置し、国際1類対外開放港の龍口港と近接している。陸地部分の計画面積は10平方キロメートル。同基地は横U字型を呈しており、西側に向かって開いた水域は龍口湾に続いている。港地区には現在、40平方メートルの空地がある。海岸の長さは4キロ、基岩は0～10メートルの深さにあり、平坦になったのちは5キロ、近海海域の自然水深は5～10メートル、平均潮差は0.91メートル。地質構造は石英質の中砂層、泥質粉砂層、砂層など。

　　発展目標

　　2010年までに全市の造船能力150万トン、売上高40億ドル、輸出26億ドルを実現する。

　　発展重点

　　〇造船：超大型タンカー、超豪華遊覧船、多目的コンテナ船、大型油井掘削ステージおよび海上石油設備、深海布管船など大型特殊工作船、水上製油施設、水上発電所など(非船舶、超大型海洋設備を含む)

　　〇船舶用関連製品生産：船舶用ケーブル、船舶用ディーゼルエンジン、船舶用塗料、船舶用メーター、船舶用空圧機、船舶用空調、船舶用電器、船舶用金属、船舶用ゴムなど

　　総合機械製造業

　　概況

　　各種企業は138社

　　主要産品：空調設備、エンジンおよび部品、工業用ボイラー、建築用機械および組み立て部品、クレーン運輸設備、工業用ポンプ、汎用基礎部品など

　　基礎的優位性

　　冶金、機械、軽工業が発達しており、済南鉄鋼工場の30万トン級鋼板切断センター、煙台氷輪集団の空圧機、鋳造工場、華源莱動内燃機有限公司の数多くの工作機械と付属品、クレーン設備などを有する。

　　☆煙台荏原空調有限公司

　　日本荏原社が海外初の冷凍機工場で、吸収冷凍機、吸収冷温水機、氷蓄熱システムおよび空調設備の製造・販売。

　　☆大宇重工(煙台)有限公司

　　中国で唯一の合弁企業で、年間生産能力はショベルカー6000台、フォークリフト車1500台。

　　☆路通有限公司

　　日本のヤマハとの合弁で、鋳物、アルミニウム鋳造品生産、機械加工などを行っている。95%以上の製品は米国や日本へ輸出されており、主な取引先は世界の一流メーカーであるGM、ヤマハ、ホンダなど。

　　☆煙台氷輪集団股份有限公司

　　1998年上場、2004年の販売収入が1.98億ドルに達し、“中国機械工業核心競争力上位100社”、“中国機械工業核心競争力優秀企業”、“中国機械工業管理進歩モデル企業”に名を連ねている。

　　産品：冷凍冷蔵設備、中央エアコン設備、プラスチック製品、エア-コンプレッサーなど

　　☆山東華源莱動内燃機有限公司

　　中国で最も古いエンジン生産メーカーの一つ

　　産品：ディーゼルエンジン

　　生産能力：年間55万台

　　産業状況――電子情報業

　　概況

　　企業数：300社以上

　　総合経済指標は山東省の情報産業において第2位。加工貿易に従事する企業は50社以上。国家級研究開発センター1ヵ所、省級の同センターが3ヵ所、国家博士科学研究工作所1ヵ所、先進技術装備を持つ生産ラインが100以上ある。加工製造装備のオートメーションは90%以上に達し、綜合経済指標が山東省の電子情報産業で第二位に並べる。

　　主な産品：コンピュータ、通信、電子部品、電子材料、情報家電、ソフト製品など

　　主な企業：

　　☆首鋼電装有限公司

　　1994年設立。日本電装(DENSO)との合弁企業

　　産品：自動車空調システム

　　生産能力：36万セット

　　認証：ISO9002,QS9000,ISO14001

　　☆浪潮LG数字移動通信有限公司

　　2002年設立。総投資額4500万ドル

　　計画年産CDMA/GSM携帯電話1200万台

　　2004年の輸出額：1.3億ドル

　　☆株式会社マステック

　　1997年には煙台市において100%独資のプレス工場を設立

　　産品：順送金型、水晶振動子部品

　　☆煙台正海電子網板有限公司

　　国内最大規模のCPTおよびCDT生産メーカー

　　年産14-34シェード3000万、国内市場占有率50%

　　2004年輸出額：3198万ドル

　　☆鴻富泰精密電子(煙台)有限公司

　　世界IT企業上位100社に8位

　　産品：PC用マザーボード、グラフィックカード、本体など

　　計画年間販売収入：2億ドル

　　2004年輸出額：1558万ドル

　　☆煙台東方電子資訊産業股份有限公司

　　国内有名電力調度自動化システム生産企業

　　国内上場企業、電子上位100社企業の一つ

　　資産総額約3億ドル、国家博士科学研究工作所を所有

　　主な産品：コンピュータキーボード、電力遠動システム

　　☆煙台新牟電纜有限公司

　　国内上場企業

　　物理高発泡同軸ケーブル年産8万KM、6類高速データトランスミッションケーブル年産20万KM

　　☆招遠金宝電子有限公司

　　国内最大規模の電解銅箔および覆銅板生産企業の一つ

　　全国電子部品上位100社の一つ

　　年間生産能力：電解銅箔9000トン、覆銅板800万平方メートル

　　2004年輸出額：3000余万ドル

　　発展の優位性

　　◇地区における優位性が比較的顕著

　　◇ステージ建設の輪郭が見え始めている、開発区IT産業圏、福山区情報産業シティ

　　◇豊富な人材資源と低廉な労働力コスト

　　◇世界の先進国が中国への産業移転を行う絶好のチャンス

　　発展方向

　　“三高”“二新”“一軟”産品、即ち高性能コンピュータと付属設備、通信・インターネット設備、デジタル家電と電子応用産品、新型電子部品、新型電子情報専用材料とコンピュータソフトなど

　　発展重点

　　四大産品基地はコンピュータ技術応用基地、通信ネットワーク・情報終端基地、電子部品・組み立て基地、電子材料と機械・電力設備産品基地を指す。2010年までに全市における電子情報製造業の累計投資額は22億ドル(年平均成長率65%)、セールス収入182億ドル(同30%)になる見込み。

　　産業状況――食品加工業

　　概況

　　企業数は1500社以上。うち5社は内外証券市場上場企業

　　主な産品：油加工、食肉加工、水産品加工、野菜・果物加工、菓子類、インスタント食品、乳製品、缶詰類、調味料、発酵食品、保健用食品、塩、食品添加物、酒造、飲料など15項目

　　主な企業

　　☆煙台啤酒朝日股份有限公司

　　中国で最も優良なアサヒビール投資企業。

　　☆煙台北方安徳利果汁股份有限公司

　　総投資額960万ドル

　　世界最大のリンゴ濃縮果汁生産企業で、リンゴの年間加工能力は35万トン。同社は全国の果汁加工企業のなかで唯一対米輸出ゼロ関税政策を受けている。すでに香港で上場。

　　☆莱陽伊天果汁有限公司

　　伊藤忠商事初めての中国りんごジュース生産基地、果汁製造事業としては日本企業が単独で中国へ進出した初めてのケース。

　　☆煙台張裕集団

　　現在、中国・アジア地区で最大のワイン生産企業

　　ワインの生産規模と市場シェアは、ともに中国同業中トップ

　　☆煙台魯星食品有限公司

　　水産品加工業

　　2004年加工貿易輸出5300万ドル

　　☆山東中魯遠洋(煙台)食品有限公司

　　HACCP及EU登録基準に基づいて設計と建設された工場

　　冷凍貯蔵能力は-30℃冷凍倉庫3000トン、-60℃冷凍倉庫は3000トン。

　　☆蓬莱京魯漁業有限公司

　　産品：イカ、サバ、さわら、サーモン、カニ類、貝類、えび、マクロなど輸出水産物加工

　　☆煙台龍大食品有限公司

　　中国肉製品業界の上位50社、主には農産物加工業

　　日本の伊藤忠商事、岩谷産業は合弁、合作パートナー

　　商品輸出先、日本、韓国など十数カ国

　　2004年輸出額1.2億米ドル

　　☆日本水産株式会社

　　毎年煙台から4000mts海産物を輸入

　　☆山東日冷食品有限公司

　　主には鶏肉冷凍加工、及びその他冷凍食品、野菜、水産物加工

　　発展の優位性

　　豊富な海洋水産資源

　　全市における大陸海岸線は702キロ、15等深線以内の浅海面積は6560平方キロメートル。養殖可能な面積は3300平方キロメートルで、エビ、ナマコ、アワビ、ホタテなど多くの海産物が盛んに生産されている。経済価値の高い水産資源の品種は100以上を数え、2004年の全市における水産品総生産量は170余万トン。中国の重要な水産品基地となっている。

　　優れた自然条件

　　煙台は気候が温和で、土壌も肥沃、適度な降水もあるため、果物や野菜の生産に適している。煙台リンゴ、莱陽梨、サクランボなどは内外で評判が高い。2004年の全市における果物総生産量は308万トン、全国総生産量の12分の1を占めた。うちリンゴが222万トンを占め、ブドウが14.1万トンだった。野菜の栽培面積は6.6万ヘクタール。生産量は約300万トンで、輸出量は全国1位。

　　五大業種の優位性

　　ワイン製造業：煙台は中国近代ワイン工業の発祥地であり、112年もの歴史を誇る。現在、全市のワイン生産企業は100社近くあるが、煙台張裕、龍口威龍、煙台中糧長城などがワイン業界におけるトップグループを形成している。2004年の全市におけるワイン生産量は12万トンに達し、全国総生産量の34%、山東省総生産量の88%を占めている。“張裕”“威龍”は中国の有名ブランドだ。

　　水産品加工業：全市の水産品加工企業は343社。年間総合加工能力は71万トン、2004年の全市における水産品加工量は65万トン、うち現地資源の加工が27万トン、日本、韓国からの海外水産品受注加工が16万トンだった。

　　青果加工業：北方安徳利、山村果園、山東天府などが果汁飲料企業におけるトップグループを、莱陽龍大、山東九発などが野菜加工企業におけるトップグループを形成している。煙台市は中国最大の濃縮果汁生産基地となっており、加工野菜の輸出量は全国1位。北方安徳利の濃縮果汁生産能力と輸出量も、ともに世界1位。山東九発はアジア最大の食用菌生産、加工、輸出の基地となっている。

　　穀物油加工業：食用油、龍口春雨、インスタント食品では、魯花集団、龍豊集団、新龍食油などが穀物油加工企業におけるトップグループを形成している。

　　肉製品加工業：煙台市は“国家無規定動物疫病モデル区”になっており、煙台喜旺、龍大食品、莱陽春雪などが肉製品加工業企業におけるトップグループを形成している。うち龍大と喜旺の二大巨頭企業は、中国肉製品業界の上位50社にランクインしている。

　　発展目標

　　現在、中国食品協会との合作で“中国食品名城(シティ)”を建設中。2007年までに、食品工業の年間販売額は100億ドルに達し、年平均増加率は25.6%になる見込み。“中国ブランド”“中国有名商標”の確立を目指し努力している。

　　発展重点

　　青果加工業：果汁、ジャム、果実の砂糖漬け、冷凍野菜、新鮮野菜、食用菌類など

　　水産品加工業：魚類加工、ホタテ貝柱加工、地元海産珍味の加工製造

　　穀物油加工：小麦、トウモロコシ、ピーナッツ加工、ピーナッツ油精製、トウモロコシ油、インスタント食品、変性澱粉、専用粉、植物性蛋白など高付加価値産品など

　　肉類加工業：加工肉の品種を拡大し、高級冷凍肉やインスタント、栄養豊富な肉製品シリーズの発展強化

　　醸造業：ワイン、健康酒、果実酒など

　　産業状況――紡績服飾業

　　概況

　　現在の企業数は180社以上

　　主な産品：化繊産品、紗糸産品、木綿産品、タオル産品、各種服飾品など

　　主な企業：

　　☆厚木華潤袜業有限公司

　　中国北方の最大ソックスメーカー

　　産品：パンティーストッキング、綿製ソックスなど、商品100%輸出されている。

　　2004年加工貿易輸出額：2000万ドル

　　☆和田博服装有限公司

　　1994年設立、子供服を設計・生産業者。日本独資企業である。

　　☆煙台スパンデックス有限公司

　　国内最大スパンデックス、アラミド繊維の生産企業。

　　年間生産量：スパンデックス：約2万トン、アラミド繊維：500トン

　　☆招遠針績廠

　　山東省初の紡、績、印、染、裁、縫、包一体にした現代化企業。

　　2004年加工貿易輸出額：3600万ドル

　　☆海陽毛衫生産基地

　　同基地には計56社の毛衫生産企業があり、うち外資系企業25社、山東省最大の毛衫生産基地となっている。各種毛衫の年間生産量は1億枚以上、2004年の輸出は3余億ドル、95%以上が加工貿易輸出。

　　発展の優位性

　　◇良好な発展環境と地区の優位性

　　◇重要な特殊化繊生産基地

　　◇国内最大の毛衫生産基地を所有

　　◇北方の重要な服飾生産基地

　　◇完成された生産システム、豊富な労働力資源と熟練した職人の技術

　　◇主に日本や韓国など海外企業の産業移転と加工貿易を担う理想の地

　　発展目標

　　◆さらに完備した産業チェーンを作る

　　◆産業・産品の付加価値を高める

　　◆組織化した産業グループの発展

　　綿紡績、プリント・染色、麻紡績、家庭用紡績品における技術水準を迅速に引き上げ、化繊、毛紡績、服飾の三大業種を育成する。服飾を中心とする加工貿易の発展を主要手段とし、その他の業種の発展をも牽引する。

　　化繊：合成繊維、ナイロン生産の規模を拡大し、繊維分野の産業化と発展を推進する。

　　綿紡績：多種の繊維を用いた混紡生地、交ぜ織り生地、ジャカード生地、天然繊維のしわ防止耐熱生地、超柔軟生地、軽量毛織物生地、高級カラムシ、亜麻生地、快適性メリヤス・ニット生地、各種装飾生地、機能性生地などの開発。

　　毛紡績：高級糸、油汚れ・静電気・しわ防止機能を備えた高級軽量生地産品。

　　服飾：国外の先進技術、ブランドを導入、服飾デザインの開発水準を高め、加工貿易の発展に尽力する。重点的な発展対象は、メリヤス・ニットウェア、セーター、レジャーウェア、流行服の四大産品。また、エコロジー・環境保護に適し、各種機能性を持った服飾を開発する。

　　産業状況――黄金加工業

　　概況

　　金産業従事者：5万人以上

　　専門技術スタッフ：1万人以上

　　200余りの金鉱、11の国家認定専業金精錬工場、上海金取引所総合会員企業4社、2カ所の金決済バンク、大規模な金加工企業6社などを有している。

　　2004年末時点で、全市における金埋蔵量は600トン。これは全国の総埋蔵量の4分の1を占める数字であり、また煙台の金生産量は全国の5分の1以上を占めており、20年連続で全国金生産都市のトップの座を守り続けている。特に煙台市の招遠は“中国金都”と呼ばれており、年間の金生産量は60万オンス以上に達している。

　　主な産品：金のアクセサリー、工芸品、旅行記念品など

　　発展目標

　　1.短期目標：招遠、莱州、蓬莱、牟平の金工業4基地の強化、龍口、栖霞、海陽、福山などにおける金鉱探査への支援、より一層主要産業の規模拡大を進めていく。3～4年に販売額10億元以上の大型企業グループを育成していく。05年には年間50トンの金加工量実現を目指す。

　　2.長期目標：国内外企業との連携を強化し、合併、組織再編、資産提携などを通して、07～10年に販売額15億元以上の大型企業グループを育成していく。新材料、電子、宇宙航空工業、医薬、建築装飾などの領域でも工業用金材料の投入に力を入れ、新たな発展チャンスを模索する。07年には、金加工量年間100トンを目指し、壮大な金工業パークの発展により、特色ある工業パークブランドを作り出していきたいと考えている。

　　発展計画

　　u鉱化帯の未開発区および1千メートル以下での鉱脈探査を行い、新たな金鉱化帯を求め、金鉱探査領域を切り拓いていく。

　　u山東招金集団有限公司、蓬莱市黄金(集団)総公司、山東金倉鉱業股份有限公司、山東天承生物金業股份有限公司、山東恒邦冶煉股份有限公司、牟平金鉱・山東黄金集団所属鉱山など大型企業の育成を図る。

　　u製錬新技術の研究・導入を継続し、製錬水準の向上と製錬コストの低減に努め、製錬企業の総合競争力を高めていく。

　　u07年までに、煙台に中国北方金銀宝石加工貿易センターを建設し、同時に東北山省や華北地区全体、華東、西北市場へも輻射状に販路をのばし、煙台の金ブランドを売り込んでいく計画だ。

　　u国際同業者や大学との協力を強化し、宇宙航空、電子、医薬、建築装飾などの領域においても、時宜を失さずに工業用金材料の研究を進め、新たなチャンスをものにしたいと考えている。

　　◆中国煙台駐日本商務代表処

　　連絡先：首席代表陳才坤

　　住所：大阪市中央区本町橋2-17丸善グランドビル10階

　　TEL:06-4791-2006HP:080-3039-7266FAX:06-4791-2007

　　E-mail:ytosk_jp@ybb.ne.jp

　　◆煙台IDB

　　煙台市投資促進局(IDB)は、煙台市人民政府が外国企業の進出をサポートするため 2000年に設立した、外資投資誘致促進専門の機構である。外国企業が煙台に投資する際の情報提供から創業に関する具体的なアドバイス、実務サポートなど、煙台と外資企業の架け橋として、投資企業が最良の形で投資を行えるよう、あらゆるサービスを提供している。

　　煙台市投資促進局(IDB)ホームページ：www.yantaifdi.gov.cn/jp

　　Tel： (+86)0535-6291429、6288947、6289047(日本語可)

　　Fax： (+86)0535-6288934

　　Mail：idbinfo@public.ytptt.sd.cn